それから数日、昼休みや休憩時間に空が蓮太郎と一緒にやって来ることが増えた。


蓮太郎が沙月の隣に座るので、空は自然と雫の隣に座る。


「お疲れ、元気だった?」


前の日に会っていたとしても、空はいつも私の事を気にしてくれる。


元気か、疲れていないか。
その声は自然で、無理のない温かさがあった。





私は毎回上手く返すことができなかった。

でも、空の無邪気な笑顔に心が少しずつざわつくのを感じていた。




空の笑顔や言葉は、からかうでもなく、押し付けるでもなく、
ただそこにあるだけで、安心感を与えてくれる。