この命のすべてで、君を想いたい

ベッドの上、目を閉じれば、過去が容赦なく浮かぶ。


小さな頃の記憶。

誰も守ってくれなかった場所。

救われなかった時間。

ずっと、自分だけが置き去りにされたような日々。



その中に、空の笑顔が割り込んでくる。

嬉しかった瞬間。

救われた日々。

あったはずの幸せ。




だけど――
その温かさが残酷だった。

『…私は、なっちゃいけなかったんだよ、最初から』


声は震えず、涙も出ない。

ただ、言葉だけが静かに落ちた。





幸せを受け取ってはいけなかった。



そう思い込んできたあの感覚が、胸の奥でまた形になっていく。



雫はシーツを握りしめて、目を閉じた。



もう、何もいらない。
何も、求めちゃいけない。




そんな思いだけが、深く沈んでいった。