この命のすべてで、君を想いたい

放課後、何気なく寄り道をした帰り道も同じだった。


沙月がアイスを奢ってくれたり、

空が雫の重い荷物を奪うように持ってくれたり、

蓮太郎と裕大の他愛ない言い争いを聞きながら笑ったり。




そのひとつひとつが、胸の奥で痛みに変わっていく。

―こんな日々がずっと続けばいいのに。
 本気でそう思った。



でも、続かない。
自分だけが、みんなの時間からこぼれ落ちていく未来が見えてしまう。





夜、布団をかぶっても涙が止まらない日が増えた。


みんなと過ごした今日の光景を思い返しては、

「明日も同じように笑えるだろうか、そもそも私は生きてるのだろうか」と


不安に押し潰されそうになる。


 ――どうして私は、この人たちを傷つける準備をしているんだろう。