この命のすべてで、君を想いたい

青い海と白い雲。沖縄の空気は、東京とは違う、少し湿った温かさを帯びていた。



『わあ、すごい青!』

雫は車窓から見える海に目を輝かせ、思わず声を上げた。



沙月も窓に顔を近づけて、
「本当にキレイ…!沖縄来るの2回目だけど、やっぱり海ってワクワクするね!」

と可愛く笑っている。



二人は同じクラスなので、ずっと一緒に観光地を回れるのが嬉しかった。



「ねぇ、雫、今日はいっぱい写真撮ろうよ!」


『うん、いいね。あとで空たちにも見せてあげよ』


沙月はカメラを取り出し、二人の写真を交互に撮り合う。


雫も少し恥ずかしそうに笑いながら、ポーズを決めた。



バスは美ら海水族館に到着。


大きな水槽に泳ぐジンベエザメや色とりどりの魚たちに、二人は夢中になる。


「わぁ…あの大きいの、ジンベエザメだよね!」


『うん、泳ぎが綺麗…ずっと見ていられる』

雫は手を組み、目を丸くして水槽を見つめる。


沙月はその横で同じように目を輝かせながら、


「あ、こっちの魚もかわいい〜!ねぇ、雫写真撮ろう」とスマホを向ける。





水槽の前で二人は夢中になって写真を撮ったり、魚の名前を確認したりして歩き回る。



「雫、見てこれ!クラゲが光ってる!」

雫も覗き込み、目を輝かせた。



『わぁ…ほんとだ、キラキラしてる』



沙月は嬉しそうに笑い、

「やっぱり海の生き物って、癒されるね」とつぶやくと、雫も頷いた。


『うん…来てよかったね、沙月と一緒で』


雫は嬉しそうに笑う。



沙月といる時間が、まるで特別な魔法に包まれているようだった。