この命のすべてで、君を想いたい

『じゃあさ、もし結婚したら……』


「うん」

『どんな家がいい?』

「俺は……あったかい家。雫が笑ってる家」

『それ、家じゃなくて私に合わせた条件じゃん』

「だって雫が笑ってるなら、家の形なんてどうでもいいもん」

『……もう。そういうとこじゃなくて』



雫は、湯の表面を指でなぞりながら続ける。


『私はね……リビングが広い家がいいな。
日当たりがよくて、空がゴロゴロしてるのが見える感じの』


「え、俺そんな感じなの?」


『うん、空は絶対リビングで寝るタイプ』


「確かに……それは否定できない」

2人で笑い合う。

その笑い声すら愛おしくて、空は雫の濡れた髪をそっと撫でた。