この命のすべてで、君を想いたい

『……一年って、あっという間だったね』

「ほんとに。でもさ、雫と付き合えて、俺ずっと幸せだったたよ」


『…なんか、そう言われると泣きそうなんだけど』


「泣かなくていいよ。これからのこと、もっと話してみよ」


湯気の中で手を繋ぎ、未来の話をする。


『……なんか、夢みたいだね』


「俺はずっとこういう未来想像してたよ。雫と」

湯気の中、しばらく黙ったあと、
雫が湯に指を沈めながら言う。

『ねぇ、大学とかどうするか決めてる?』


「俺は理系だし、雫は文系だけど、いっぱい学部がある大学なら二人で行けるかもな」


『だよね。でも……空賢いから同じとこ行けるかなー』


「二人で頑張れば大丈夫だよ」


『離れたらどうする?会えなくなっちゃうかも』


「バイトして稼ぐよ。電車賃くらいすぐ出す」

『ふふ、じゃあ私も頑張らなきゃ』


雫が空の手をぎゅっと握る。