お嬢様は溺愛に溺れている

「こんにちは」


そう言って軽くお辞儀をする。


「これはこれは……!いい娘さんを持ったねぇ!」


「はい……!」


隣にいるママもにこやかに笑った。


そして私の隣には蓮樹先輩。


これは嫌でも似合いすぎているスーツを身にまとって私の隣で柔らかく微笑んでいる。


これが作り笑いだということもわかってしまう……。


「ねぇ、王子様って……」


こそっと耳打ちする。
王子様がいるとか言うから喜んで来たのに、普通のパーティーじゃん。紳士みたいな人いないし……。


「あー……あれは、嘘でございます」


嘘っ……!?なんで!?嘘!?


「それに、王子様なんて者がいたら、意地でも行かせません」


なんで!?なんで、なんで!?この嘘つき意地悪悪魔め!!


なぜか目だけ笑っていない連樹さん……。


「なんで…っ!意地悪……嘘つき悪魔……」