お嬢様は溺愛に溺れている

「いいですか、お嬢様」


なんか慣れない……。学校では普通の先輩兼恋人でタメ口なんだけど……。


「簡単にキスなどしてはいけません。社長がどれだけ怒るか……」


ま、まぁ、そうなんだけど……。嘘だから……!嘘……!とは言えず頷いた。


だったら抱きしめるとかそっちもおかしいでしょ……と思いつつ口には出さないことにした。


「ということで、お嬢様。キスがしたいなら私と、ですよ?」


いやいやいや……そっち…?蓮樹先輩ともダメでしょ……!?


というか、悪魔蓮樹先輩とキスなんてだれがやるのっ……!


「なんで、蓮樹先輩だったらいいの……?ダメでしょ?」


気になっていたことを連樹先輩にぶつけると、


「さぁ?お嬢様に仕える者ですので」


理由それだけ……!?軽いよ…軽すぎるっ……!


「それと、お嬢様からのキスは嬉しいものなので」


え、そうなの……?


お嬢様に仕える人たちってキスをするものなの……?


ダメだ…思考が……。


「その顔……襲って欲しいとお望みですか?」


襲って欲しい……?だれが襲って欲しいなんていうの……!


私まだ生きたいもん……!


「私、まだ生きたいもん!死なないし……!」


「っ……お嬢様、俺と本気で恋愛しますか?」


恋愛ですって……!?しないもん、ましてや悪魔みたいな人となんて……!