Existence *

「で?なんでお前は言った後に恥ずかしくなってんの?」


唇を離し、そう口を開く俺に美咲は困ったように笑みを浮かべた。


「だって…」

「てか何想像してんの?アイツらに言われた事、思い出して恥ずかしそうにすんな」

「してないよっ!」

「ルキアさんに早く帰って俺に抱かれて子供でも作っとけって言われた?」

「…っ、」


言った俺に言葉に美咲は困ったように頬を緩め、瞳を泳がす。

やっぱな。

あの人、そんな事しか話さねぇもんな。


「妄想すんなや。エロいね、美咲は」


頬を緩め身体を起こす俺に美咲は顔を顰める。

その顔を覗き込んでフッと笑みを漏らした。


「もぉ…」


呟き頬を膨らます美咲に笑みを漏らし、俺はもう一度、唇を重ね合わす。

何度も重ね合わせて、唇を離し、至近距離で美咲を見つめると美咲も俺をジッと見つめた。


「…幸せにするから」

「もう十分幸せだよ?」

「俺も。でも抱えきれないほど幸せにするから」

「もう抱えきれないよ」

「じゃあ、それ以上に」


そう言って俺は頬を緩めた。


「ありがとう。翔と出会えて良かった」

「俺も」

「今日みんなと出会って改めて思ったの。翔じゃなきゃダメだって」

「そんな事、俺は前から思ってた。俺には美咲しか居ない」

「私も翔しか居ないよ」

「知ってる」


クスクス笑う俺に美咲も頬を緩める。


「…好き。これからもずっと好き」


そんな照れくさそうに言う美咲の身体をギュッと俺は抱きしめた。



俺もずっと。

この先もずっと。

幸せの存在を手放す事はないだろう。


【完】