Existence *

「あれ?お前なんで怒ってんの?」


後ろから来た蒼真さんが笑いながら俺の肩を叩き、美咲に会釈する。


「美咲ちゃん、初めまして。桃華の旦那の蒼真です。あ、えーっと、翔とは夜の仕事の時からの仲って感じかな」

「あ、初めまして。よろしくお願いします」

「あー、もう!だから挨拶とかいいって」

「って、なんでお前そんな怒ってんの?」

「怒ってねぇよ。ワガママなこいつらに振り回されたって。お腹空いた喉乾いた、あれほしい、これ欲しい、まだ帰りたくない。おまけに抱っこしろ肩車しろって、マジどういう教育してんの?」

「美咲ちゃん、お利口っつってたじゃねぇかよ」

「そんなもん、社交辞令に決まってんだろうが」

「翔くん、怒っちゃダメだよ」


笑いながら言う桃華さんにため息を吐き出すも、隣の美咲はこいつらに圧倒されて苦笑いを漏らすしかないってとこだろう。


「わぁー、美咲ちゃん。お久しぶりぃー」


駆け寄って来た梨々花が両腕を広げて美咲に抱き着く。


「梨々花さん、お久しぶりです」

「今日はごめんね。ありがとう」

「いえ、」

「あーっ、美咲ぃー、待ってたよぉー」


後ろから来た葵ちゃんの声で、梨々花が身体を離すと、葵ちゃんも美咲に抱き着いた。


「香恋ちゃん、寝た?」

「諒也とお風呂入ってる」

「そっか」

「えーっ、なんなんそれ。そー言う感じでいくん?」


笑顔で近づいてきたルキアさん。

葵ちゃんが美咲の身体を離すと、「あ、俺ルキアです」そう言って、両腕を広げて美咲を抱こうとした瞬間、その腕を俺が止めた。


「いや、何してるんすか?」

「え?こう言う感じで行くんちゃうの?」

「ルキアさんはダメっしょ」

「え、別にええやん。抱きしめても」

「いやー、流石に無理っす」

「きゃーっ!るっきー、エロイしー」

「るっきー、エロっ、」

「エロルッキー」


ソファーに座ってる子供たちが振り返って、次々声を上げていく。