Existence *

初めに来たのは水族館で、その後、動物園に来た。

こんな7人も見て、ご飯も食べさせて、欲しいと言われたものを買って、俺はいったい何をしてるんだろうと思った。

それなりに美咲は楽しく会話して遊んでいたけれど、流石に俺は疲れた。


「キリンさんは首が長くて、ゾウさんは耳が大きいの」

「俺、ライオンとトラ見たいっ、」

「杏、ペンギン見たい」

「ねぇ、翔くんコアラがいい」

「もぉ、お前ら順番。ここから順番に見たらいいんだって」


ワガママ放題の子供達から視線を外し、後ろの方を歩いてる美咲と香恋と凌空。

その美咲に抱き着くように抱っこをされる愛優の姿。

そんな美咲の服を香恋が引っ張っていた。


「みぃちゃん、こっち、こっち。パンダ!」

「俺もパンダ見る!」

「あ、香恋ちゃん、凌空君、ちょっと待って」


ずり落ちそうな愛優を抱きかかえ直し、その方向に俺は足を進めた。


「代わるわ」


手を差し伸べる俺に美咲は「…ごめん」困った様に顔を顰めた。

美咲の腕から俺の腕へと移動する愛優は疲れてグッタリしている。


てか、俺も疲れてる。

こいつらの親は遠慮ってもんがねぇんだろうか。

ま、ねぇよな。

ある訳ねぇわ、んなもん。


「美咲、大丈夫か?」

「うん」

「ちょっと座ってこいよ」

「ううん。大丈夫」

「アイスで釣ったらアイツらも休憩すんだろー…」

「ねぇ、みぃちゃんこっち来て!あっちにキリンがいるっ!」

「あ。呼ばれちゃった」


苦笑いになる美咲にため息を吐き出す。

美咲が駆け足でいく姿を目で追っていると、凌空が俺の腕を引っ張った。