Existence *

「そっか…」

「終わったら電話して」

「うん」


美咲が車から降りた後、俺は車を走らせてこの辺りを探索した。

車を停めて歩いていく。

風邪が心地よくて空気も都会と違って、綺麗。

遠くに見える山が物凄く綺麗で、景色をずっと見てても飽きなかった。


お土産名所がずらりと並ぶ街。

観光している人たちで賑わってる街。


どれくらいの時間、探索したのかも分からなかった。

もう2時間は過ぎるだろうか。

車に乗り込み美咲を下ろした近くで車を停め、美咲を待つことにした。


特に見たい番組がある訳でもなく、テレビをつけ視線を送る。

暫くして掛かってきた美咲の電話に居場所を伝えて、来るのを待った。


コンコンとノックをされ視線を向けると微笑んだ美咲の顔が窓に移りこむ。

そのまま乗り込んだ美咲に俺は口角を上げた。


「ごめん、遅くなりすぎた」

「いいよ。ゆっくり話し出来た?」

「うん。これ、貰ったんだ」


抱えていた紙袋を覗き込んで、その中身を俺に見せる。


「何?…うどん?」

「そう。あとプリンと。…ママが好きだったんだ、これ」

「へぇー…良かったじゃん」

「うん。うどんは鍋パーティーでもしよっか」

「2人なんだからパーティーじゃねぇじゃん」

「いいの、いいの。翔はどうだった?」


笑ってる俺に美咲の視線が俺に向く。


「なんかここら辺すげぇよ。観光地名所。歩き回っても飽きねぇし」

「いい所だよねー…空気が澄んでるし。都会とは大違い」

「だな」


俺と同じことを思っていたらしく思わず俺は笑みを浮かべる。

ほんと都会とは大違い。


「夏はね、バーベキューが出来る所とかあるんだって」

「へぇー…んじゃ、また来てみっか」

「うん」

「せっかくだしどっか美咲も探索する?」

「うーん…いいや。明日も仕事だし今度来た時、翔に案内してもらう」

「わかった」


微笑んでくる美咲に微笑み返し、俺は車を走らせた。