「百合香ちゃん、生きてるのにこんな事、言うのもアレだったんだけど、その後の事はなんとかなるんじゃないって、今考えなくてもって言ったんだけど」
「……」
「生きてるうちにやらないとダメなんですって。翔くんが一人ぼっちになるからって」
「…っ、」
「それでね、百合香ちゃんが言ったの。私が存在してる場所が欲しいって」
「…存在、してる場所、…ですか、」
どういう事か俺には分からない。
その時、お袋は何を思って、何を考えていたのか俺には分からなかった。
そりゃ、そんな事当たり前の事だけど。
「私の居場所が欲しいって、そう言われたの」
「…居場所」
「翔くんに、会いたいって。翔くんに会う為に、自分の居場所が欲しいって」
「…っ、」
無意識だった。
不意に目じりから零れてしまった一粒の涙。
今まで一滴も出なかったのに、今ようやくここで出てしまった。
それを何もなかったかのように指で拭い天井を見上げて軽く息を吐き出す。
「1年で一回でもいい。私に会いに来てくれたらそれだけで満足だから。だからお願いしますって」
「……」
「翔くんと別れるのが怖いって言ってた。だから私は百合香ちゃんに賛成したの」
「そうですか、ありがとうございます。聞けて良かったです」
「だから美恵ちゃんと初めて会った時、もうほんと百合香ちゃんとそっくりでね、百合香ちゃんの事、思い出しちゃって」
「……」
「二人とも本当に綺麗な人だった。そして二人とも息子と娘を思う愛が本当に強かった」
「……」
「こんな事言っちゃアレだけど、ここで翔くんに会えたことに感謝だね。話せてよかった。ずっと話したいと思ってた」
「母の事、色々と有り難うございました。そして美咲のお母さんの事も」
「百合香ちゃんも美恵ちゃんもアナタたちの事を一番に考えて、幸せを願ってた。…幸せになってね」
「……」
「あと1番、翔くんに伝えたい事。百合香ちゃん、幸せだったって言ってたよ。翔くんが居たから頑張れたって、そう言ってた」
そう言って、喜田さんは頭を下げてこの場を離れた。
そしてまた不意に零れてしまった涙に、深く息を吐き捨てた。
…ほんと、今更だよな。
「……」
「生きてるうちにやらないとダメなんですって。翔くんが一人ぼっちになるからって」
「…っ、」
「それでね、百合香ちゃんが言ったの。私が存在してる場所が欲しいって」
「…存在、してる場所、…ですか、」
どういう事か俺には分からない。
その時、お袋は何を思って、何を考えていたのか俺には分からなかった。
そりゃ、そんな事当たり前の事だけど。
「私の居場所が欲しいって、そう言われたの」
「…居場所」
「翔くんに、会いたいって。翔くんに会う為に、自分の居場所が欲しいって」
「…っ、」
無意識だった。
不意に目じりから零れてしまった一粒の涙。
今まで一滴も出なかったのに、今ようやくここで出てしまった。
それを何もなかったかのように指で拭い天井を見上げて軽く息を吐き出す。
「1年で一回でもいい。私に会いに来てくれたらそれだけで満足だから。だからお願いしますって」
「……」
「翔くんと別れるのが怖いって言ってた。だから私は百合香ちゃんに賛成したの」
「そうですか、ありがとうございます。聞けて良かったです」
「だから美恵ちゃんと初めて会った時、もうほんと百合香ちゃんとそっくりでね、百合香ちゃんの事、思い出しちゃって」
「……」
「二人とも本当に綺麗な人だった。そして二人とも息子と娘を思う愛が本当に強かった」
「……」
「こんな事言っちゃアレだけど、ここで翔くんに会えたことに感謝だね。話せてよかった。ずっと話したいと思ってた」
「母の事、色々と有り難うございました。そして美咲のお母さんの事も」
「百合香ちゃんも美恵ちゃんもアナタたちの事を一番に考えて、幸せを願ってた。…幸せになってね」
「……」
「あと1番、翔くんに伝えたい事。百合香ちゃん、幸せだったって言ってたよ。翔くんが居たから頑張れたって、そう言ってた」
そう言って、喜田さんは頭を下げてこの場を離れた。
そしてまた不意に零れてしまった涙に、深く息を吐き捨てた。
…ほんと、今更だよな。



