Existence *

だけどやっぱり俺の考えすぎではなかった、と感じたのはその日から2日後。


「…美咲?」

「うん?」


帰宅してすぐに風呂に入って、ベッドに寝転ぶ美咲の隣に俺も横になる。

昨日もそうだった。

あの日から、ずっと体調悪い?


いつもなら教科書を眺めてる美咲の姿は全くない。

帰ってきて速攻風呂に入って、寝る。

それが悪い事じゃない。

むしろ、毎日そうしてほしいと思ってた。


「まだ調子悪い?」

「え、なんで?」

「いつもと違うから」

「えー…そう?いつもと一緒だよ」

「なんかあった?」

「え、なんで?」


美咲がそう言いながら背を向けてた身体を俺の方に向き、俺に視線を合わせて来る。


「しんどそう。学校でなんかあった?」

「うーん…学校だもんねぇ。色々あるのはあるけど」


そう言って困った様に表情を崩し視線を俺から避ける。


「色々って?」

「うーん…家庭環境とか。ま、気持ちも凄い分るけどね。私も似たようなもんだったし」

「無理しなくていい。上手くやろうと思えば余計に出来なくなるから」

「うん」

「で?上の空入ってんの、それじゃねぇだろ?」

「え、なんで?」


咄嗟に美咲の視線が俺に向く。


「そんくらい分かるわ」

「…うん。ちょっと最近疲れてる。ほんとただ、それだけ」


やっぱり。

そうだろうと思ってた。

美咲は疲れたとか言わねぇから。


「無理し過ぎ」

「無理はしてない、けど…」

「言うと思ったわ」

「暫くの間、飯いらねぇから。作って行かなくていい」

「大丈夫だよ、それくらい」

「いや、いいから。明日は本当にいらねぇわ。ちょっと流星と会うから飯いらねぇから」

「うん、わかった」


別に流星と会う約束なんかなんもしてなかった。

だけど、そう言わねぇと美咲は俺の為にまた何かしら作って行くだろう。


ま、俺も丁度良かったと思った。

流星に会わねぇといけない事がある。

いや、違う。

社長か――…