「三木谷さんみたいに背が高くてカッコいい人、俺の憧れです」
それは男性の場合である気がし、嬉しいのか悲しいのか分からず苦笑する。
「……男性はそうでしょうね。でも私は逆です。小さくて可愛いくなりたかったんですよ」
すると今度は男性が苦笑した。
「それは俺がよく言われるやつですね。俺にとっては不快な言葉でしかありません。だからあなたを男性だと勘違いして、八つ当たりしてしまったんです。すみません」
「いえ……大丈夫です。背が高くて可愛くもない男女って、よく影でコソコソ言われてきたので。言われることに慣れてしまいました」
「嫌な慣れですよね。俺も我慢することに慣れてしまいました」
もしかしたら二人は似たもの同士かもしれない──そんなふうに思っていると、男性は瀬名の足に折れたヒールのパンプスを履かせてから立ち上がると、隣に腰を下ろした。
「でもおかしいですね。慣れているはずのあなたが泣いていたのは、どうしてなんですか? 慣れてるはすなのに、男性だと勘違いした俺に対して怒ったのは、そう言われたくない理由があったからですよね」
思っていた以上に観察されていたことを知り、瀬名は困ったように笑った。
「私の姿を見て、どこに行ってきたか見当がつきませんか?」
「結婚式ですか?」
「はい、高校の友人の式でした。すごく可愛くて綺麗で、昔から可愛い子だったからもうきゅんとしちゃって。すごく素敵な式だったんです……でも自分が同じようにドレスを着てチャペルに立つ姿が想像出来なくて……」
男性は眉間に皺を寄せ、思案しているように見えた。何か答えが出たのか、瀬名の方に向き直る。
「じゃあ神前式はどうです? この間参加しましたけど、なかなか良かったですよ」
瀬名の想いとは全く違う考えを示した男性に対し、諦めに似たため息をついてしまう。
それは男性の場合である気がし、嬉しいのか悲しいのか分からず苦笑する。
「……男性はそうでしょうね。でも私は逆です。小さくて可愛いくなりたかったんですよ」
すると今度は男性が苦笑した。
「それは俺がよく言われるやつですね。俺にとっては不快な言葉でしかありません。だからあなたを男性だと勘違いして、八つ当たりしてしまったんです。すみません」
「いえ……大丈夫です。背が高くて可愛くもない男女って、よく影でコソコソ言われてきたので。言われることに慣れてしまいました」
「嫌な慣れですよね。俺も我慢することに慣れてしまいました」
もしかしたら二人は似たもの同士かもしれない──そんなふうに思っていると、男性は瀬名の足に折れたヒールのパンプスを履かせてから立ち上がると、隣に腰を下ろした。
「でもおかしいですね。慣れているはずのあなたが泣いていたのは、どうしてなんですか? 慣れてるはすなのに、男性だと勘違いした俺に対して怒ったのは、そう言われたくない理由があったからですよね」
思っていた以上に観察されていたことを知り、瀬名は困ったように笑った。
「私の姿を見て、どこに行ってきたか見当がつきませんか?」
「結婚式ですか?」
「はい、高校の友人の式でした。すごく可愛くて綺麗で、昔から可愛い子だったからもうきゅんとしちゃって。すごく素敵な式だったんです……でも自分が同じようにドレスを着てチャペルに立つ姿が想像出来なくて……」
男性は眉間に皺を寄せ、思案しているように見えた。何か答えが出たのか、瀬名の方に向き直る。
「じゃあ神前式はどうです? この間参加しましたけど、なかなか良かったですよ」
瀬名の想いとは全く違う考えを示した男性に対し、諦めに似たため息をついてしまう。

