離婚するはずが、凄腕脳外科医の執着愛に囚われました


(律くんはいつも、私がほしい言葉をくれる)

今、未依は自宅から着てきた服ではなく、一番最初に試着したワンピース姿だ。この格好でデートの続きをしようと律が提案してくれて、未依も喜んで同意したのだが。

「いくらなんでも買いすぎじゃない?」

総額いくらかなんて野暮なことは聞かないけれど、未依の一ヶ月分の給料では賄えないことは確かだ。

「そうか? どれも未依に似合ってて可愛かったし、選べなかったんだから仕方ないだろ」
「そっ……」

そんな甘い言葉を言う人だっただろうか。

未依の中の律といえば、ポーカーフェイスでぶっきらぼう。実は世話焼きで優しいけれど、甘さや熱っぽさとはかけ離れたクールな印象だったのに。

未依が真っ赤になって言葉をなくしていると、配送の手配をしてくれていた同年代の女性スタッフがふふっと上品に笑った。

「彼氏さんは、彼女さんのことが可愛くて仕方がないんですね」
「か、彼氏さん……」

にこやかに微笑む目の前のスタッフには、自分たちが恋人同士に見えるのだろうか。