離婚するはずが、凄腕脳外科医の執着愛に囚われました


未依の存在が気に食わない女医や別の病棟の看護師から、すれ違いざまに嫌みを言われたり、酷い時には更衣室で私物がゴミ箱に捨てられていたりする日々が続いていたため、余計に周囲の視線や声に敏感になっていたのかもしれない。

「ほら。着てみせて」

律に言われるまま、店頭にあったワンピースを試着することにした。

おそるおそる着てみると、身体にフィットするのに着脱がしやすく素材も柔らかい。ボリュームのある袖は手首できゅっと絞られ、ハイネック部分はレースになっていた。

くるんと勢いをつけて身体をひねると、フレアスカートがふんわりと揺れる。

(展示されていたのを遠目で見ていた時よりも断然可愛い……!)

実際に着てみて感じたのは、可愛らしさだけではない。

未依の容姿では子供っぽくなってしまうと懸念していたけれど、意外にもそうはならなかった。

色味のおかげなのか、想定よりもシルエットがすっきりしているおかげなのか、鏡の中の未依に幼いという印象はない……と思う。