「ちょ、ちょっと待ってリリちゃん」
「ん？なにが？」
「な、なんかドキドキ作戦ではないような……」
リリちゃんはきょとんとした顔で私を見る。
「私が男の子と仲良くなる……？」
「そうよ。香純がそこらの男と仲良くなって橘を妬かせるのよ」
⚠(作者の声・まったくの嘘です。リリちゃんは涼くんの敵だな……こっそり)
なにやらふふふと笑うリリちゃん。
「小説のネタにはちょーどいいわ、ふふふ」
ぼそっと私には聞こえないくらいの声で何か呟く。
男の子と仲良くなるって……もし涼くんが女の子と仲良くしてたら嫌だけど……。
「ね、ねえ、リリちゃん。それってほんとにドキドキさせられるの……？」
「もちろん、バッチリよ。それはもう、最高ね……！」
本当なのかな……？
「あー楽しみーあの橘がねぇ……ふふ」
何やらニマニマと意地悪そうに笑うリリちゃん。
でも、恋愛経験豊富なリリちゃんが言うんだから間違いはないよね…多分！
「さ、頑張ってね。香純♪今日私彼ピと帰るから」
「あ…うん…！」