「世界が違うだけで、こんなにも違うのか!?」【転生したら、魔王の側近でした×親愛なる魔王の君へ】

「僕だって、仲良しだなんてお断りだ」

僕とギルバートは、お互いに見つめ合う。ギルバートは、意地悪そうな笑みを浮かべていた。

「また始まった……2人とも!今は、喧嘩してる場合じゃないでしょ!?」

ルーチェの声に、僕はギルバートから顔を逸らす。視界に映るラウルは、苦笑していた。ルーチェと目が合って、ドキリとする。

「……じゃあ、そろそろ始めるよ。ラウルくん、その本を俺に」

父様がそう言うと、ラウルは抱えていた本を父様に渡した。

「……クラル様。最後に少しだけいいですか?」

僕に近付いた後、クロウはそう言ってから声を潜める。

えっ、なんだろ……?

「パラレルワールドのクラル様って、もしかして……ルーチェのことが、好きなんですか?」

「……ッ!?」

クロウからの急な質問に、僕は驚いてしまった。

「そんなに驚かなくても。ルーチェは、気づいてないみたいですが……僕には、分かりますよ。クラル様なら、大丈夫だと思います。いつか、実るといいですね」

クロウが、ニコリと笑う。

「……」

その時、僕らの周りに光が現れた。

「……ここで、お別れのようですね。皆さん、お元気で」

クロウがそう言った瞬間、僕らはいつもご飯を食べている部屋にいた。