「世界が違うだけで、こんなにも違うのか!?」【転生したら、魔王の側近でした×親愛なる魔王の君へ】

「……」

あれ、おかしいな。目の前に、髪型と衣装は違うけど、“僕にそっくりな子”が立っている。

僕にそっくりな子の肩には、1羽の烏が止まっていた。呪具が融合して今の姿になる前の、八咫烏に似ている。

僕にそっくりな子から目を逸らすように、辺りを見渡してみた。

視界に入るのは、木や地面に生えた草。完全に森の中だ。

僕にそっくりな子はさっきからずっと無言で、戸惑った表情を浮べてる。

……どうしたらいいんだ、この状況。

『……とりあえず、状況の説明をお願いしていいですか?主人』

僕にそっくりな子の肩に止まっていた烏が、そう言った。

あ、声が八咫烏だ。……というか、僕の肩にいた八咫烏はどこに行ったんだ。

「えっ、僕に聞く?」

ここで、ようやく僕にそっくりな子が発言をする。声が僕なんだよな。変な感じだ。

『いえ、あなたじゃなくてですね。私の推測ですが、あなたは異世界から来たもう1人のルーチェ・クロウディア……ですよね?』

「……えっ?」

八咫烏の言葉に、僕にそっくりな子は驚いた様子を見せる。

「……うーん……まだ状況は掴めてないけど、八咫烏がそう言うんなら、そうなんじゃないかな?」

僕は、ここでようやく発言をする。僕の声を聞いて、僕にそっくりな子は更に驚いた様子を見せた。