「ありがとう」

「どういたしまして、ほんでレポート終わったん?」

「後、三分の一ってとこかなぁ」

「ふーん、提出期限はいつなん?明日?」

「明後日だけど、今日中に終わらせたいな。今日は6時までは提出していいって言ってたし。明日は午前中大学いかないとだし」

「ほな余裕あるやん明日午前中おらへんのかぁ今日中にレポート終わるん?見ぃひんでええ?隣で見てよか?」

「え、ダメ出しされそうだからいい。遥は仕事終わったの?」

「今日の分は終わりやな明日もそんなにしんどないしダメ出しって隣で気張ってはるとこ見てるだけやんアカンの?」

「えー、良いけどせっかく仕事終わったなら好きなことしてれば?…はい、一口なら飲んでいいよ」

「おおきに、口移しちゃうんかー。残念やなぁ…甘、自分、コレ甘すぎるんちゃうん?」

「いや、こんなもんら。口移しは熱いってむりよ」

「まぁええわ。ほな好きなことさせてもらうわ」

ひなの部屋の扉が開けられる
パソコンの前に戻り英文を綴り始める。

隣では視線が外れない

「後1時間で陵が帰って来るでなぁ、ひなのこと独り占めせなアカンねん」
「これは独り占めって言うの?」

「言うわ!これでええねん。ほんで、何書いとるん?

…アメリカの宗教について。歴史に基づき作成すること。引用又はコピーペーストは弾きますので使用禁止。その場合は再提出あり。提出期限7/12(水)18:00時間厳守

アメリカにおける無宗教について へぇ、面白い着眼点やなぁ」

英文をスラスラ和訳する。うわー、英語できるじゃん。

「みんなプロテスタントかカトリックとかその辺でしょ?資料沢山あるし。つまんないからさぁ、無宗教にした。遥眞くんえらい英語できるねぇ」

「一応、薬学部なんで英語はできるんよ。レポートで詰まったらおとおはんに教えてもらえてええなぁ。アメリカにいてはる?」

「今?今はアイティの所にいるよ。ママの妹さんがカフェ始めるからお手伝いだってパパ、キリスト教だからなぁ。無宗教の話あるかなぁ?」

「電話したらなんかあるんとちゃうん?知らんけど。まぁ詰まらへんかったらええ話やしなぁ。気張りーや」

1時間後

「できたぁ」伸びをしてから誤字脱字のチェックを行う。そのまま提出した。

パソコンの電源を落として、片付けをしてから、スマホとタンブラーを手にリビングに向かう。

陵の姿はまだない。

タンブラーを洗い終えた時ソファで映画を見ていた遥眞が声をかけてくる。