至上最幸の恋

 ゆっくりお風呂に浸かって、日記を書いて、ようやくベッドへ身を沈める。
 そしてサイドテーブルに置いているオルゴールのネジを巻くと、軽やかな音色で「愛の夢」が流れた。

 これを聴くと、体も心も軽くなる。瑛士さんが、そっと背中を押してくださっているような気がするから。

 オルゴールは、本当は箱にしまっておくつもりだった。だけど、もう自分の気持ちに嘘をつくのはやめたの。

 瑛士さんを想う気持ちは、どうやっても消せない。それならいっそのこと、大切に胸にしまって生きていく。
 もちろん苦しくなるときもあるけれど、その痛みさえも愛おしく感じられる日が、いつかくるのかもしれない。

 ギャラリーでお会いしてから4か月。瑛士さんは、お元気でいらっしゃるかしら。きっと、たくさん絵を描いていらっしゃるわよね。

 律さんという奥さまの支えもあるし、これからもっとご活躍されるはず。
 それを遠くから応援するだけでも、幸せなことよね。

 オルゴールの音が止まる。明日に備えて、早く寝なくちゃ。

 明日の予定は……そうそう。写真集撮影へ向かう前の、最終打ち合わせだったわね。
 磯崎さんとお会いすると、なんだかほっとする。私の気持ちを知ってくださっている、唯一の方だから。

 多くを語らず、必要なことだけを真っすぐ伝えて、あとは静かに見守ってくださっている。とてもありがたい存在だわ。