天使?小悪魔?

「おつかれ~!」

「由香先輩!」


「急に人が増えてびっくりしたわ。多分栗原さん目当てで来たのね。2人とも、手伝ってくれてありがとう!」

「いえいえ!それじゃあ私達は帰ります!」

「うん、ありがとう~」

「天宮くん帰ろっ」

「あぁ」


「あー!思い出したわ!」

「え、どうしたんですか。由香先輩」

「あなた、私の後輩ちゃんじゃない~」

「え…?」

「同じ中学校よ!あなた、体育館裏で泣いてたでしょ?私が声掛けたの覚えてない?」


うーん…


「…覚えてません」

「まぁ~そのあと男の子が来たから私は部活に戻ったんだけど…心配したのよ?」


海斗のことだ。


「…そうだったんですね」

「もし何か辛いことがあったら私のところにおいで!」

「…はい。ありがとうございます」

「じゃ、気をつけて帰ってね!」


私は由香先輩にお辞儀をして図書室を出た。