この前貰ったプリントは渡してあるし間違えてたら天宮くんの方から話しかけると思う。


私が忙しい理由は…

放課後の巡回。



『ねぇ、和田さんと吉川くん一緒に帰ったらしいよ』

『はあ！？何であんな子が！？』

『よく喋ってるしさぁ…調子乗ってるよね』

『まじで。ちょっと忠告した方がいいんじゃない？』

『そう思ってさ…これ、靴箱に入れない？』

『いいね～！画鋲！』


ヒソヒソと話す声は私の耳に届いてるよ。


｢ねぇ｣


私は話してる2人に声をかけた。


｢え！？栗原さん！？｣

｢それ、どうするの？｣


｢え、あ、これは掲示板に使おうと思って！｣

｢あなた達、それする係じゃないでしょ？｣

｢せ、先生に頼まれて！｣

｢ねぇ、私の大切な麻衣を傷つけたら…許さないよ？｣

｢ひっ！｣


｢麻衣を傷つけたいなら…私を傷つければ？私のこともムカついてるでしょ？｣


私は少し笑みを浮かべて言った。


｢ねぇ、もうやめよっ栗原さん怖いし…｣

｢う、うん｣

2人は逃げるように去っていった。