ヒュ~…ドンッ!


「始まった」


私は天宮くんの手を繋いでくっつく。


「付き合ってないんじゃないのか?」

「…今はこうしてたい」

「……。」


ごめんね天宮くん。

私はずるいね。


……。

…。


花火が終わった。


「…栗原さんの笑顔って花火みたいだよな」

「え?そう?」

「人の心を動かすんだよ」

「初めて言われた。…ありがとう!」


私は天宮くんに笑顔を向けた。