ピピピ…


「もう1時間!?早いね…」

「あっという間だね」


私達は家を出てバス停に向かった。


「吉川くん…今日は本当にありがとう」

「ううん、和田さんも話してくれてありがとう」


…。


「吉川くん…私…吉川くんのこと好きだよ…」


…言った。


「うん、俺も和田さんのことが好き。でも和田さんはまだ付き合いたいとは思ってないでしょ?」

「え…?」

「栗原さんのこと…和田さんの中でまだモヤモヤしてると思うからそれが無くなったら付き合おう」


吉川くんは…全部分かってるんだ。


「ごめんね…ありがとう」

「泣かないで。和田さんは笑った方が可愛いんだから」

「うん…」


「あ、バス来たね。…次は花火大会だね」

「うん!楽しもうね!またね!」


私は笑顔で見送った。