天宮くんが美羽のところへ行った。


私が過去の話をしている間、吉川くんはずっと私の手を握ってくれた。


…ようやく、涙が止まった。


「落ち着いた?」

「吉川くん…ありがとう」


「今日はもう帰ろっか。家まで送るよ」

「いやいや!遠いからいいよ!?」


「まだ昼頃だしそんなに遅くならないよ。それに…今和田さんを1人にさせたくない」

「…吉川くん…」


「お腹すいてるなら何か食べる?」

「ううん…今はいい…」

「分かった。じゃあ行こっか」


吉川くんに手を握られ歩き出した。