うーん、帰るのはもったいないなぁ…。


私は街をぶらふらした。


……。


私は好きなアクセサリーブランドのショーケースを見る。

このブレスレットが欲しいんだよね。


…。


「栗原さん!」


私は振り向く。


「天宮くん…」


「良かった…会えた…」


天宮くんはほっとしてる。


「あ、ごめん…昨日は誰とも会いたくなくて…。天宮くん、何でここに?」

「シフト入ってただろ。バイト先に行けば会えるかなと思ったんだけど…今日は休ませたって言われて…まだ近くにいるかもしれねぇから探してた」

「そうなんだ」


天宮くんがアクセサリーに目を向ける。


「このブレスレット、可愛いな」

「うん。バイト代で買おうと思って」

「そうか。…栗原さん、今日暇?」

「うん。バイトないし暇だよ」

「じゃあ…ちょっとついてきてくんね」

「どこ行くの?」

「着いてからのお楽しみ」