「スーーハーーー」


美羽は深呼吸をした。


「どうしたの?」

「空気が綺麗だね。心が浄化されそう」

「あはは。何それ~」


……。

…。


「ねぇ、高校は美羽と同じところに行きたい」

「え、でも大変じゃない?周りの子はどこに行くの?」

「隣町に高校があるんだ。皆そこに行く」


「麻衣はそこじゃなくていいの?」

「私の家からは…バス通ってないんだ。同じ中学校に通ってるのに私だけ遠い…」

「そうなんだ…」