廉のお父さんから指定された場所は、廉の家だった。
インターホンを押すと、廉のお父さんが迎えてくれた。
笑っているとも、笑っていないともとれるような表情で。
「いらっしゃい、爽さん」
「....お邪魔します」
廉の家は一軒家で、庭もあったが植物は枯れたままだった。
私はそんな庭が見える居間に座っている。
廉のお父さんと向かい合って。
廉は離れた場所で私たちの様子を伺っている。
「手土産もなく、すいません」
頭を下げると、少し間が空いて上から声がした。
「そんなもんどうだっていい」
その声はとても低く、怯んでしまう。
でも、ここで怯むわけにはいかない。
私は絶対にお父さんと話をする。
「お父さん」
意を決して呼びかける。
「お父さんと呼ばないでくれ。明人だ、明人と呼んで欲しい」
明人さんは苦しそうな表情を浮かべ、そう告げる。
「廉をたぶらかしたのはお前か」
たぶらかした、か。
そんなふうに言われるとは思ってなかった。
「廉はひとりでいいんだよ。誰も一緒にいなくていいんだ。そうしたらあいつも泣かない」
明人さんの言葉からは、廉への愛が感じられた気がした。
「明人さんは....廉が嫌いなわけじゃない。むしろ好きですよね」
「なにを.....いって...」
「明人さんは、わからなくなってるだけじゃないんですか?」
「は?」
私は同じ経験をしていないし、子供すらいないけど。
なぜか自信があった。
明人さんは苦しんでいる。そう思った。
「廉のせいじゃないとわかっているのに、納得できなくて。苦しくて、辛かったんですよね。そして廉への対応もわからなくなった。そうではありませんか?」
「なんで、それを....」
明人さんの目にはうっすらと涙が浮かんでいた。
「明人さん、廉への思いを...愛情を、廉に伝えてあげてください。伝えないと伝わらないんです。いくら自信がなくても、どんな想いがあったとしても。伝えなきゃ始まらないんですよ。廉だって....待ってると思います」
明人さんはゆっくりと、でもしっかりと頷いた。
インターホンを押すと、廉のお父さんが迎えてくれた。
笑っているとも、笑っていないともとれるような表情で。
「いらっしゃい、爽さん」
「....お邪魔します」
廉の家は一軒家で、庭もあったが植物は枯れたままだった。
私はそんな庭が見える居間に座っている。
廉のお父さんと向かい合って。
廉は離れた場所で私たちの様子を伺っている。
「手土産もなく、すいません」
頭を下げると、少し間が空いて上から声がした。
「そんなもんどうだっていい」
その声はとても低く、怯んでしまう。
でも、ここで怯むわけにはいかない。
私は絶対にお父さんと話をする。
「お父さん」
意を決して呼びかける。
「お父さんと呼ばないでくれ。明人だ、明人と呼んで欲しい」
明人さんは苦しそうな表情を浮かべ、そう告げる。
「廉をたぶらかしたのはお前か」
たぶらかした、か。
そんなふうに言われるとは思ってなかった。
「廉はひとりでいいんだよ。誰も一緒にいなくていいんだ。そうしたらあいつも泣かない」
明人さんの言葉からは、廉への愛が感じられた気がした。
「明人さんは....廉が嫌いなわけじゃない。むしろ好きですよね」
「なにを.....いって...」
「明人さんは、わからなくなってるだけじゃないんですか?」
「は?」
私は同じ経験をしていないし、子供すらいないけど。
なぜか自信があった。
明人さんは苦しんでいる。そう思った。
「廉のせいじゃないとわかっているのに、納得できなくて。苦しくて、辛かったんですよね。そして廉への対応もわからなくなった。そうではありませんか?」
「なんで、それを....」
明人さんの目にはうっすらと涙が浮かんでいた。
「明人さん、廉への思いを...愛情を、廉に伝えてあげてください。伝えないと伝わらないんです。いくら自信がなくても、どんな想いがあったとしても。伝えなきゃ始まらないんですよ。廉だって....待ってると思います」
明人さんはゆっくりと、でもしっかりと頷いた。
