驚きでそのまま見ていると、視線を感じたのかバチッと雄大と目が合う。 もちろん雄大も私だと気付いてすごく驚いた顔をする。 そんな雄大の腕を掴んだ彼女は、 「ねぇ、買って?」 と、おねだりしていた。 ブンブン腕を振られた雄大はパッと私から目をそらすと、 「わかったよ。」 と言って、私達の後ろに並びだした。 「チロ?どうした?」 将太に声をかけられ慌てて前を向く私。 「何でもないよ。」 平然を装っているけれど、驚きすぎて心臓はバクバクだし変な冷や汗も出てきた。