「だから急いでたんだね。」 「うん、まあ。」 聞いてもらいたいって思ったのに、いざ話始めるとなかなか言葉が出てこない。 けれど、さーちゃんは急かす事なく私の言葉を待ってくれた。 「2人で夕飯食べた時に雄大の学校の子が居てね。 『麻衣と一緒じゃないんだね』って。 麻衣って子は雄大の彼女らしいんだけど、雄大に彼女いる事全然知らなかったんだ。」 「うん。」 「私も彼氏いるって言ったんだけど、何か気まずくなっちゃってさ。 別れ際、『俺ら、また会えるかな?』って言うの。」