辣腕クールな脳外科医は、偽りの婚約者を甘く堕として妻にする

 胸元にチリッとした刺激を感じて視線を落としたら、彼がキャミソールとブラジャーを押し上げて、膨らみに口づけていた。唇が離れたところに、赤く小さな花が咲いている。
「ほんとだよ」
 匠真が柔らかな肌のあちこちにキスをした。優しく触れる唇は沙耶の心を溶かす。彼の唇が、指先が触れるたびに、羞恥心が形を失っていく。
「沙耶、すごくきれいだ」
 匠真が上目遣いで沙耶を見た。彼と視線が絡まって、目を逸らせない。匠真の強いまなざしは、彼が本当にそう思っていると伝えてくれているようだ。
 目の奥がじわじわと熱くなって、沙耶はささやくように声を出す。
「匠真さんも、かっこいいです」
「ありがとう」
 匠真がふっと微笑んだ。肌にかかった熱い息がくすぐったい。
「ん……匠真さん」
 ねだるように彼を呼んだら、胸元に口づけていた匠真がチラリと視線を上げた。沙耶を見つめたまま、柔らかな膨らみを舌でなぞり上げて先端を口に含む。
「やぁん……っ」
 味わうように舌で転がされて、腰がビクンと跳ねた。大きな声を出してしまったのが恥ずかしくて、沙耶は両手を口に当てる。
「沙耶のかわいい声、もっと聞かせて」
 匠真は沙耶の手の甲にキスをした。残りの衣服もひとつずつ剥ぎ取って、感じるところを探すように、くすぐるように指先で沙耶の肌をなぞる。
「ふ……あ……んっ」
 声を抑えようとしても、彼の言葉も唇も指先もすべてが沙耶をとろかせていく。
 沙耶の脚を割って差し込まれた彼の長い指が、すぐに沙耶の敏感なところを見つけ出した。そこを丁寧に、けれど強弱をつけて甘く刺激されて、快感が波のように高まっていく。
「んっ、あっ、匠真、さんっ」
 淡い痺れが背筋を駆け上がり、痺れるような快感に沙耶は大きく身を震わせた。
 甘やかな余韻に目を潤ませながら、大きく胸を上下させる。
 その間に、匠真が着ていたものを脱ぎ捨てた。普段のかっちりした服装からはわからなかったが、引き締まったたくましい体があらわになった。沙耶はそっと手を伸ばして、彼の存在を確かめるように、ほどよく盛り上がった胸板に触れる。
「まだ夢だと思ってる?」
 その手を掴んで、匠真が手のひらに唇を押し当てた。沙耶はとろけた表情で、ふわりと微笑む。
「いいえ。ただ、嬉しくて」
「俺も嬉しい」