スタッフは手慣れた様子で、沙耶が着替えるのを手伝ってくれた。パンプスもドレスに合わせて用意してくれて、沙耶は足元が引き締まって見える黒のシンプルなものを選んだ。ほどよい高さのヒールで、繊細なストラップがついている。
「鏡でご覧になってください。とてもお似合いですよ」
スタッフに言われて、沙耶は正面の鏡に全身を映した。
(わぁ……)
グレーがかったブルーは、思ったよりも明るく清楚な印象を与えてくれる。ウエストの高い位置からスカート部分が流れるように落ちるデザインで、スタイルがよく見えた。
「とてもお似合いです」
スタッフの言葉が素直に嬉しい。
「ありがとうございます。自分じゃこの色は選びませんでした」
「こちらこそお気に召していただけて嬉しいです」
スタッフは沙耶が着てきた服を包むために離れ、沙耶は会計をするためにレジカウンターを探した。
「沙耶」
名前を呼ばれて振り返ったら、黒のスリーピースに身を包んだ匠真が立っていた。いつの間に着替えたのか、白いシャツにボルドーのネクタイが、ほんのりと大人の色気を感じさせる。
「匠真さん……」
思わず見とれていたら、匠真が沙耶に歩み寄った。
「よく似合ってる」
「あ、ありがとうございます。スタッフの方が選んでくださったんです」
「すごくきれいだ」
彼の言葉がなにより嬉しい。
「匠真さんも、すごくステキです」
「ありがとう」
匠真が嬉しそうに目を細めた。その笑顔にドキドキして、思わず視線を落とす。
彼と一緒にいればいるだけ、彼のことを好きになってしまう。
気持ちを落ち着かせようとしたとき、「沙耶」と名前を呼ばれた。顔を上げたら、匠真が手を差し出している。
「行こう」
「あっ、すみません。私、まだお会計をしてないんです」
「会計ならもう済ませた」
「あ、じゃあ、お支払いします。おいくらでしたか?」
「沙耶の誕生日プレゼントだ」
匠真が沙耶に向き直って言い、沙耶は目を見開いた。
「鏡でご覧になってください。とてもお似合いですよ」
スタッフに言われて、沙耶は正面の鏡に全身を映した。
(わぁ……)
グレーがかったブルーは、思ったよりも明るく清楚な印象を与えてくれる。ウエストの高い位置からスカート部分が流れるように落ちるデザインで、スタイルがよく見えた。
「とてもお似合いです」
スタッフの言葉が素直に嬉しい。
「ありがとうございます。自分じゃこの色は選びませんでした」
「こちらこそお気に召していただけて嬉しいです」
スタッフは沙耶が着てきた服を包むために離れ、沙耶は会計をするためにレジカウンターを探した。
「沙耶」
名前を呼ばれて振り返ったら、黒のスリーピースに身を包んだ匠真が立っていた。いつの間に着替えたのか、白いシャツにボルドーのネクタイが、ほんのりと大人の色気を感じさせる。
「匠真さん……」
思わず見とれていたら、匠真が沙耶に歩み寄った。
「よく似合ってる」
「あ、ありがとうございます。スタッフの方が選んでくださったんです」
「すごくきれいだ」
彼の言葉がなにより嬉しい。
「匠真さんも、すごくステキです」
「ありがとう」
匠真が嬉しそうに目を細めた。その笑顔にドキドキして、思わず視線を落とす。
彼と一緒にいればいるだけ、彼のことを好きになってしまう。
気持ちを落ち着かせようとしたとき、「沙耶」と名前を呼ばれた。顔を上げたら、匠真が手を差し出している。
「行こう」
「あっ、すみません。私、まだお会計をしてないんです」
「会計ならもう済ませた」
「あ、じゃあ、お支払いします。おいくらでしたか?」
「沙耶の誕生日プレゼントだ」
匠真が沙耶に向き直って言い、沙耶は目を見開いた。

