(遅くなってからでもうちに寄ってくれたら、リゾットとか、食べやすくて栄養のあるものを作ってあげられるのに……)
私にできるのはそんなことだけだ、と思うと、おいしく食事をしたはずなのに、心が沈んでいった。
週末、匠真から連絡がないまま、月曜日、普段どおりプラチナに出勤した。ドアを開けたら、ニヤニヤ顔の涼花に迎えられる。
「一足早いクリスマスはどうだった~?」
「手術が入ったそうで、来られなかったんです」
沙耶の返事を聞いて、涼花は「あ」と手を口元に当てた後、申し訳なさそうな顔になった。
「そっかぁ……。そういうこと、あるよねぇ。ごめんね」
「いえ、大丈夫です」
「うう、沙耶ちゃん、健気」
おどけた表情で涼花が言って、開店準備に取りかかった。沙耶も涼花と一緒に準備を始めたが、涼花がときおりため息をついていることに気づいた。
(一周忌の件、うまくいってないのかな)
心配になるが、匠真も忙しい日々が続いているようだから、進展がないのかもしれない。 静枝の頑固な様子を思い出すと、沙耶もため息をつきたくなった。
普段のように常連客を迎え、ランチを準備したり給仕したりしていると、午前中はあっという間に時間が過ぎた。
アキコとノリの昼休みが終わった後、沙耶は二時過ぎに昼休みに入り、二階のテーブルにオムライスののったトレイを置いた。椅子に座ってバッグからスマホを出したら、十分ほど前に匠真からメッセージが届いていた。
【土曜日は本当にごめん】
匠真から連絡があったことが嬉しくて、沙耶はすぐに返信を送る。
【大変でしたね。私は大丈夫ですよ】
【今、電話してもいい?】
【はい】
返信すると、すぐに匠真から電話がかかってきた。
『沙耶、楽しみにしてくれてただろうに、本当にすまなかった』
開口一番、謝罪の言葉を述べられ、沙耶はつい右手を軽く振った。
「いえ、そんなに気にしていただかなくていいですよ」
『だが、料理をして待っててくれたんだろう?』
「作るの好きなので、本当に大丈夫ですってば」
『ありがとう。そう言ってくれると、気持ちが軽くなる』
「今日はもうランチには来られませんよね?」
私にできるのはそんなことだけだ、と思うと、おいしく食事をしたはずなのに、心が沈んでいった。
週末、匠真から連絡がないまま、月曜日、普段どおりプラチナに出勤した。ドアを開けたら、ニヤニヤ顔の涼花に迎えられる。
「一足早いクリスマスはどうだった~?」
「手術が入ったそうで、来られなかったんです」
沙耶の返事を聞いて、涼花は「あ」と手を口元に当てた後、申し訳なさそうな顔になった。
「そっかぁ……。そういうこと、あるよねぇ。ごめんね」
「いえ、大丈夫です」
「うう、沙耶ちゃん、健気」
おどけた表情で涼花が言って、開店準備に取りかかった。沙耶も涼花と一緒に準備を始めたが、涼花がときおりため息をついていることに気づいた。
(一周忌の件、うまくいってないのかな)
心配になるが、匠真も忙しい日々が続いているようだから、進展がないのかもしれない。 静枝の頑固な様子を思い出すと、沙耶もため息をつきたくなった。
普段のように常連客を迎え、ランチを準備したり給仕したりしていると、午前中はあっという間に時間が過ぎた。
アキコとノリの昼休みが終わった後、沙耶は二時過ぎに昼休みに入り、二階のテーブルにオムライスののったトレイを置いた。椅子に座ってバッグからスマホを出したら、十分ほど前に匠真からメッセージが届いていた。
【土曜日は本当にごめん】
匠真から連絡があったことが嬉しくて、沙耶はすぐに返信を送る。
【大変でしたね。私は大丈夫ですよ】
【今、電話してもいい?】
【はい】
返信すると、すぐに匠真から電話がかかってきた。
『沙耶、楽しみにしてくれてただろうに、本当にすまなかった』
開口一番、謝罪の言葉を述べられ、沙耶はつい右手を軽く振った。
「いえ、そんなに気にしていただかなくていいですよ」
『だが、料理をして待っててくれたんだろう?』
「作るの好きなので、本当に大丈夫ですってば」
『ありがとう。そう言ってくれると、気持ちが軽くなる』
「今日はもうランチには来られませんよね?」

