だって私はヒロインじゃない!

 『王子様』と同じ空間にいる時点で、ドキドキしとけよ。


 じゃなくても、せめて、床ドンした時にキュンッってしとけよ。


 あー、ダメだ。 


 どうしてこうも、心臓に毛が生えてるのか。


 だからこそ、ヒロインの邪魔をする悪役に向いてるんだろうけど。



「聞いてる?」



 私が黙り込んでいたからか、青峰君がムッとした表情で言ってきた。


 ……聞いてなかった。ごめん。



「……ごめん」



 ホント、いろいろごめん。