白翔の告白を無理やり遮ったけれど、多分意味はない。片思いでは無く、両思いだと知ってしまったら、自分はあの童話で語られた“かわいそうな女の子”になってしまう。
どうしよう、この先。どうなるんだろう……?
ガチャンと音を立てて門扉を閉め、深緋はううん、とかぶりを振った。
きっとこの恋を辞めないと、元の私には戻れない。自分から白翔を嫌いになるか、白翔から嫌われるか……。そのどちらかにならないと終わりにはできない。
とにかく、と深呼吸をし、鞄の内ポケットから家の鍵を取り出した。
先行きの見えない未来に嘆くより、今日の吸血だ。
鍵に取り付けたキーホルダーのリングをくるくると指に引っ掛けて回し、わざと隣りの塀に投げ入れた。
再び門扉を開けて隣家を訪ねると、思った通り大学生の長男が取り合ってくれた。事情を話し、鍵を拾いに庭へ入らせてもらう。素早く吸血を済ませた。
「……っぐ、」
思わず口元を押さえ、口内に溜まった血を無理やり飲み込んだ。
近ごろ感じていた味気なさを通り越して、明らかに味がおかしいと感じた。異臭が強く、飲み込むのがやっとだ。
意識を失くした隣人には申し訳ないが、そのまま鍵を回収し、深緋は逃げるように自宅の門扉を開けた。
***
どうしよう、この先。どうなるんだろう……?
ガチャンと音を立てて門扉を閉め、深緋はううん、とかぶりを振った。
きっとこの恋を辞めないと、元の私には戻れない。自分から白翔を嫌いになるか、白翔から嫌われるか……。そのどちらかにならないと終わりにはできない。
とにかく、と深呼吸をし、鞄の内ポケットから家の鍵を取り出した。
先行きの見えない未来に嘆くより、今日の吸血だ。
鍵に取り付けたキーホルダーのリングをくるくると指に引っ掛けて回し、わざと隣りの塀に投げ入れた。
再び門扉を開けて隣家を訪ねると、思った通り大学生の長男が取り合ってくれた。事情を話し、鍵を拾いに庭へ入らせてもらう。素早く吸血を済ませた。
「……っぐ、」
思わず口元を押さえ、口内に溜まった血を無理やり飲み込んだ。
近ごろ感じていた味気なさを通り越して、明らかに味がおかしいと感じた。異臭が強く、飲み込むのがやっとだ。
意識を失くした隣人には申し訳ないが、そのまま鍵を回収し、深緋は逃げるように自宅の門扉を開けた。
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