吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)

「俺に連絡先を教えるのが嫌だったからって言うんなら、仕方ないけど。
 深緋のこと見てたら、どうもそんな風には思えないんだよな。誰に対しても、心を開いていないって言うか、うわべだけの付き合いって言うか。人付き合いもわざと避けてるような気がして、ほっとけないんだよ。
 何でかなって気になるし。そういうの……寂しくないのかなって」
「……は?」
「寂しくないか? そういう生き方」

 純粋で真っ直ぐな視線が胸に突き刺さる。

 つい、知ってるの? と訊きそうになった。私のこれまでの生き方を知ってるの、と。

 けれど、そんなはずはない。吸血鬼としての正体を知られるようなヘマは、今のところ一度たりとてしていない。

 だって、と言い訳じみた言葉をこぼしそうになる。

 だってしょうがないじゃない。そう思ってから、じわり、と胸の奥が湿った。

 だって、しょうがない。
 一回一回変わる高校生活で、たとえば友達ができたとしても、私はあの子たちや白翔とは違う。一年一年、歳を取ることができずにずっと同じ姿でいるか、極端に十年歳を取るか、そういう風にしか生きられない。

 人間じゃないのだ。違う種族なのだから、仕方がない。同じように歳を取れないのなら、最初から深く付き合わずに、浅い人付き合いで生きていくしかない。とりわけ誰かの記憶に、濃く存在感を残すわけにはいかないのだから。