吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)

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 深緋が絵と文章を描いた自作の絵本をパタンと閉じると、りり子はベッドの中でうつらうつらと船を漕いでいた。

 白い壁紙に備え付けられた間接照明の明かりが、部屋を薄ぼんやりとオレンジ色に染めている。

 小さな桃色の折り畳みテーブルの上には、りり子の好きなキャラクターのぬり絵が広げて置いてあり、色鉛筆が数本、おもちゃがちらほらと絨毯の上に散らばっている。うさぎやイルカのぬいぐるみがままごとの椅子に座っている。

 またお片付けが中途半端になっちゃったなぁ、と深緋は眉を下げ、肩をすくめた。

 やがてりり子の穏やかな寝息が、室内にこだまする。

 あどけない、天使のような寝顔を見つめ、じわりと胸が温まる。

 サーモンピンクのパジャマが見えて、布団を肩先まで上げて掛け直す。

 いつもなら、もう一度絵本を読むことをせがんだり、絵本の内容についての質問が絶えないというのに、よほど今日の運動会で疲れたようだ。