突然、頬を生暖かい感触が襲う。織田が舌を出し、深緋の涙をペロリと舐め上げている。「ひ」と短い悲鳴が漏れた。ぶつぶつと鳥肌が立つ。ゴクリと唾を飲み込むような音が聞こえた。「いいね」と好色じみた声が囁く。
「て言うかこれ、邪魔だな」
不意に織田の手が深緋の首筋に触れ、細いチェーンをプツ、と引きちぎった。「っあ」と声が漏れる。織田に没収された血液ペンダントを見て、深緋の目が絶望に揺らいだ。
その反応を確認し、織田は嬉々として笑みを浮かべた。そのままパーカーのポケットにペンダントを仕舞っている。
ああ、と織田が気怠げな息を吐き出した。
「まだ微かにいい香りがする。深緋ちゃんの血ってこんなにいい匂いしてたっけ」
「か、返して、くださいっ……あれは白翔の、一部なの」
深緋の言葉を無視して織田が鼻をすり寄せた。背中から流れる血を舐め「普通に人間の血だと思うけどなぁ」とひとりごちている。
深緋の正面に回り、ジッと視線を合わせたあと、スンスンと胸元のあたりを嗅いできた。心臓がばくばくと脈拍を早める。
「な、何ですか」と震える声で聞き返した。至近距離に織田の顔がある。まるで肉食獣に食べごろかどうかを見極められているかのようで、恐怖から身を固くする。気を抜けば一瞬で噛みつかれそうだ。
「残り香かな……まぁいいや」
「て言うかこれ、邪魔だな」
不意に織田の手が深緋の首筋に触れ、細いチェーンをプツ、と引きちぎった。「っあ」と声が漏れる。織田に没収された血液ペンダントを見て、深緋の目が絶望に揺らいだ。
その反応を確認し、織田は嬉々として笑みを浮かべた。そのままパーカーのポケットにペンダントを仕舞っている。
ああ、と織田が気怠げな息を吐き出した。
「まだ微かにいい香りがする。深緋ちゃんの血ってこんなにいい匂いしてたっけ」
「か、返して、くださいっ……あれは白翔の、一部なの」
深緋の言葉を無視して織田が鼻をすり寄せた。背中から流れる血を舐め「普通に人間の血だと思うけどなぁ」とひとりごちている。
深緋の正面に回り、ジッと視線を合わせたあと、スンスンと胸元のあたりを嗅いできた。心臓がばくばくと脈拍を早める。
「な、何ですか」と震える声で聞き返した。至近距離に織田の顔がある。まるで肉食獣に食べごろかどうかを見極められているかのようで、恐怖から身を固くする。気を抜けば一瞬で噛みつかれそうだ。
「残り香かな……まぁいいや」



