「こちらの試着室で用意した服に着替えてください。着替えが済みましたら、玄関から外に出て来て下さい。では」
中の個室を覗くと、すぐ横の壁に白のロング丈ワンピースが吊られていた。薄手で尚且つ半袖だ。「そこで待っててね」と白翔に声を掛け、試着室に入る。儀式の時間を気にして、取り急ぎ着替えを済ませた。
胸元でシャラ、とロケットペンダントが揺れて、中の写真に目を落とす。
お母さんが成し遂げられなかった夢、私がちゃんと叶えるからね。
ペンダントをキュッと握り締め、また服の中へと仕舞った。
山の中や深夜ということで半袖のワンピースが想像以上に寒い。着替える前まで羽織っていたアウターを肩にかけてから個室を出た。
「え。ワンピース?」
白翔は深緋の格好を見て目を瞬き、顔を綻ばせた。
「深緋、似合ってる。すごい可愛いじゃん」
そう言って抱きしめようとするので、深緋は慌てて白翔の胸を両手で押しやった。着替えの間にぶら下げた十字架が嫌だったのだ。
玄関で靴を履き、外で待つ女性に声を掛けた。深緋たちは懐中電灯を持つ女性に続き、奥に広がる空地へと歩みを進める。
頭上に輝く月光が、殊の外足取りを軽くする。秋の虫の鳴き声が夜のしじまに響きわたっている。
歩きながら、自身を抱き締めるように両手で腕を擦った。ひんやりとした夜気が全身に鳥肌を立てる。
中の個室を覗くと、すぐ横の壁に白のロング丈ワンピースが吊られていた。薄手で尚且つ半袖だ。「そこで待っててね」と白翔に声を掛け、試着室に入る。儀式の時間を気にして、取り急ぎ着替えを済ませた。
胸元でシャラ、とロケットペンダントが揺れて、中の写真に目を落とす。
お母さんが成し遂げられなかった夢、私がちゃんと叶えるからね。
ペンダントをキュッと握り締め、また服の中へと仕舞った。
山の中や深夜ということで半袖のワンピースが想像以上に寒い。着替える前まで羽織っていたアウターを肩にかけてから個室を出た。
「え。ワンピース?」
白翔は深緋の格好を見て目を瞬き、顔を綻ばせた。
「深緋、似合ってる。すごい可愛いじゃん」
そう言って抱きしめようとするので、深緋は慌てて白翔の胸を両手で押しやった。着替えの間にぶら下げた十字架が嫌だったのだ。
玄関で靴を履き、外で待つ女性に声を掛けた。深緋たちは懐中電灯を持つ女性に続き、奥に広がる空地へと歩みを進める。
頭上に輝く月光が、殊の外足取りを軽くする。秋の虫の鳴き声が夜のしじまに響きわたっている。
歩きながら、自身を抱き締めるように両手で腕を擦った。ひんやりとした夜気が全身に鳥肌を立てる。



