吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)

「寒いですよね、今毛布か何か貰ってきますから」

 織田の瞼はすでに閉じていて反応はなかった。彼の具合が悪くなったことに、心当たりが一つだけあった。

 カムイさんの言ったドラキュラ封じだ。儀式が始まるまであと二時間。織田の様子から察するに、明日の朝まで回復は見込めないだろう。そうなるとやはりあのお茶に何かが入っていて、一時的に彼の具合を悪くしたのだと予想できた。

 さっきの女性から毛布を借りて、静かに眠る織田にそうっと掛けた。

「どうしたんだろうな、急に」

 白翔は眉を寄せ、複雑な顔つきをしていた。白翔はどうもないかを尋ねると、至って健康だと返ってきた。

 辛そうに眠る織田を可哀想だと思うが、彼の狙いが純血だとしたら一番近くにいる自分が狙われる。

 それから一時間と少し、手持ち無沙汰な時間をやり過ごした。壁掛け時計が深夜零時まであと三十分を指したところで、コンコンとノック音が鳴る。

「ミアカさん、儀式の準備に取り掛かりますのでいらしてください」

 ソファーで眠る織田を残し、外の声に従って応接室を出た。言うまでもなく白翔も付いてくる。マウンテンパーカーのポケットに十字架を入れているのを見て、ギョッとなった。

 村の女性に案内されて廊下を進み、玄関の手前の一室で足を止める。