吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)

 絨毯の敷かれた床にローテーブルが置かれ、それをコの字型に囲んだ三脚のソファーが置いてある。側には小さなテレビ台があり、薄型のそれが乗っている。どうやら応接室らしい。

 およそ八畳ほどの広さで、静寂が満たす空間に秒針の音が規則正しく刻まれる。見上げるとシンプルな壁掛け時計があり、八時四十分を差していた。

「ちなみにお手洗いはそちらの奥の扉になります」

 女性が手で指し示す戸を見て、慌てて頷いた。

「私たちは近くにおりますので、また何か有りましたら声を掛けて下さい。儀式に必要なものも揃い次第受け取りますので」

 では、と言ってドアノブを引き、部屋に三人で残される。

 深いため息をついて織田がソファーに腰を沈める。ボスンと音が鳴る。特別これといって収穫が無かったのを気にしているのだろう。

「とりあえず座ってさ、晩ご飯でも食べない?」

「そうですね」と相槌を打ち、手前のソファーに進む。白翔には奥のソファーに座って貰った。

 行きに寄ったコンビニでトマトジュースとサンドイッチを買っていたので、それらをバックから出してテーブルに並べる。男性陣はコンビニ弁当の蓋を開けて、早速箸を付けていた。

「食事が済んだら、採血しますからね?」

 いただきます、と手を合わせてから織田に言うと、彼は「はいはい」と若干面倒くさそうに頷いていた。