程なくして、重厚な音と共に電車がホームに乗り入れる。日に何度も往復運転をして、くたびれているように見えた。並んだ行列の先頭者から順番に車内へ乗り込み、深緋たちの後ろでドアが閉まる。車内はそこそこに混雑していた。
ふと、左手前方から強烈な視線を感じて、そちらに目を向けた。とある男とまともに目が合った。目鼻立ちの整った美しい男性だ。若干パーマっ気のある髪型が彼の色気を引き出している。
男の顔を認識して、無意識に目を見張った。当惑が心の中に生まれた。男はどこか意味深に目を細めて深緋を見たあと、フイと視線を逸らした。
視線がぶつかったのは、時間にして二秒ぐらいだ。なのに、たった二秒で頭の中はその男のことでいっぱいになった。男を知っていたからこそ、余計に。
顔を俯け、足元を見つめた。若干顔を強ばらせる深緋を白翔が訝しんでいる。車内の混み具合を配慮し、会話こそしなかったが、心配そうに自分を見ているのがわかった。
わかってはいたけれど、思考は止まらなかった。
あいつ……。織田 将吾だ。
ぶらりと下ろした手をグッと握りしめて、眉間をしかめた。
最後に見たのはひと月半ほど前になる。朝の通学電車で同じ車両に乗り合わせた甘いマスクのイケメンサラリーマン、且つ連続殺人犯。
ふと、左手前方から強烈な視線を感じて、そちらに目を向けた。とある男とまともに目が合った。目鼻立ちの整った美しい男性だ。若干パーマっ気のある髪型が彼の色気を引き出している。
男の顔を認識して、無意識に目を見張った。当惑が心の中に生まれた。男はどこか意味深に目を細めて深緋を見たあと、フイと視線を逸らした。
視線がぶつかったのは、時間にして二秒ぐらいだ。なのに、たった二秒で頭の中はその男のことでいっぱいになった。男を知っていたからこそ、余計に。
顔を俯け、足元を見つめた。若干顔を強ばらせる深緋を白翔が訝しんでいる。車内の混み具合を配慮し、会話こそしなかったが、心配そうに自分を見ているのがわかった。
わかってはいたけれど、思考は止まらなかった。
あいつ……。織田 将吾だ。
ぶらりと下ろした手をグッと握りしめて、眉間をしかめた。
最後に見たのはひと月半ほど前になる。朝の通学電車で同じ車両に乗り合わせた甘いマスクのイケメンサラリーマン、且つ連続殺人犯。



