吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)

「あんたまた今日の吸血サボったね? 学校で済ませて来いって言ってるのに」
「うん……体育教師を狙ったんだけど途中で邪魔が入っちゃって」

 冷蔵庫から冷えたトマトジュースを出してコップに注いだ。それ見たことか、と言いたげに祖母が嘆息をもらす。

「子供だ何だの言ってないで、いっそのこと高校生から貰ったらどうだい? 獲物ならわんさかいるんだろ?」
「………んー」

 赤くドロドロした液体を喉奥へと流し込み、ペロリと唇を舐める。この酸味がなんとも言えず、たまらない。

「そうだ、あんたもペット(・・・)を飼ったらどう? アタシのスグルみたいに」
「うーん。今のところ良い人材が居ない」

 祖母の言うペット(・・・)とは、自分専用の吸血相手のことだ。無論、スグルくんにも正体はバラしている。

 五年ほど前からうちに居候をすることになった彼は、元々家なき子だったらしく、祖母がどこからか拾ってきたのだ。

 飲み干したコップをシンクに置き、深緋は祖母の斜向かいに座った。

「ああ、でも。あの子はだめだよ?」
「あの子?」

 だれのことを言っているのか分からず、おのずと眉が寄る。

「ほら、三軒隣に住んでる……ええと」
「……白翔?」
「そうそう。あの子見た目も良いし、あんたへの好意もだだ漏れだから……正直ああいう子はペットにはそぐわないよ」
「……なんで?」