吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)

 男吸血鬼(ドラキュラ)を作る、私の血で……。ドクンドクンと脈打つ血が、熱を帯びた気がした。

「ドラキュラになった者に、弊害は起こりますか?」

 作れると聞いて、前途が開けたと期待するが。デメリットは少なくともあるはずだ。

「ふむ。血を欲しがること以外に、か?」
「はい」
「そうだな、有るには有る。まず寿命が本来のものより極端に(・・・)減る」

 ……え!

「ドラキュラは短命だからな、直ぐに死におる。あとは我らのように不老では無い。人間のときと同じように歳をとる。
 吸血に関しての記憶操作は、我が考えたところ女吸血鬼と同じだと思われる。
 そしてドラキュラになった者は二度と元には戻れない。そんなところだな」
「……ぁあの、その、極端、というのは?」
「そうだな。おそらくは半分ぐらいだ」

 半分……?

 淡々と説明を受けるが、自分が血を飲ませたら人ひとりの人生を狂わせる。本来その男性が百歳まで生きられるとしたら、その半分の五十歳ぐらいで死なせてしまうということだ。その罪は重責で、禁忌にすら思えた。

「見ず知らずの人間の男を不幸にして、おまえの望みを叶えるか。このまま伝承の女子(おなご)のように想い人が死ぬまで吸血鬼として生きるか。二つに一つだ」
「……分かりました。持って来る血に関しては、採血したもので構いませんか?」
「ああ。それで構わないが、出来るだけ新鮮なものが良い。採血後三日以内に持って来るといい」