程なくして、ギィ、と音を立てて引き戸が開いた。白翔が戻って来たのかなと思い、何気なく戸口に目を向ける。
入って来たのは女性二人と彼女らによって運ばれているだれか。それがだれかを頭で理解した途端、心臓がなにかに鷲掴みにされるような痛みを覚えた。
「っ白翔!?」
運び込まれたのは白翔で、顔が青ざめ、ぐったりしている。
深緋は反射的に立ち上がり、すぐさま戸口へと駆け寄った。
「これは何事だ!?」
不機嫌に叱りつけるカムイさんの声が右から左へと通り抜ける。女性二人の力で白翔を運び込むのが困難だったためか、彼は戸口付近の床に下ろされた。
「白翔っ! 白翔っ!?」
呼びかけるとまぶたが震えてゆっくりと持ち上がり、弱々しい瞳が深緋を捉えた。
一応の意識はあった。けれど白翔の表情はぼんやりしていて、目はうつろだ。唇は血色を失い白っぽくなり、呼吸は速く浅い。両手で顔に触れると、案の定冷やっとした。体温が低下している。
白翔は深緋の顔を確認すると、ぎこちなく笑い、そのまま まぶたを閉じた。
「……うそ」
一度に大量の血液を失っている。
「なんで……っ」
あまりの衝撃に怒ることさえ忘れ、視界がぼやけた。鼻の奥がツンと痛くなる。
途方もない悔しさに、深緋は唇を噛み締め、顔を歪めた。ポタリ、ポタリとしずくが頬を伝った。
入って来たのは女性二人と彼女らによって運ばれているだれか。それがだれかを頭で理解した途端、心臓がなにかに鷲掴みにされるような痛みを覚えた。
「っ白翔!?」
運び込まれたのは白翔で、顔が青ざめ、ぐったりしている。
深緋は反射的に立ち上がり、すぐさま戸口へと駆け寄った。
「これは何事だ!?」
不機嫌に叱りつけるカムイさんの声が右から左へと通り抜ける。女性二人の力で白翔を運び込むのが困難だったためか、彼は戸口付近の床に下ろされた。
「白翔っ! 白翔っ!?」
呼びかけるとまぶたが震えてゆっくりと持ち上がり、弱々しい瞳が深緋を捉えた。
一応の意識はあった。けれど白翔の表情はぼんやりしていて、目はうつろだ。唇は血色を失い白っぽくなり、呼吸は速く浅い。両手で顔に触れると、案の定冷やっとした。体温が低下している。
白翔は深緋の顔を確認すると、ぎこちなく笑い、そのまま まぶたを閉じた。
「……うそ」
一度に大量の血液を失っている。
「なんで……っ」
あまりの衝撃に怒ることさえ忘れ、視界がぼやけた。鼻の奥がツンと痛くなる。
途方もない悔しさに、深緋は唇を噛み締め、顔を歪めた。ポタリ、ポタリとしずくが頬を伝った。



