吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)

 ああ、めんどくさい。この女子高生(クソガキ)ども、今すぐ気絶させてやろうか?

 そう思うのだが、数が数だ。一人か二人ならすぐさま凶行に及ぶのだが、四人はだめだ。四人もいたら吸血している間に逃げられる。

 それに、我儘を言えば同性の血は吸いたくない。吸ってもエネルギー源とはならないため、意味がない。

 仕方ないかと早々に諦めた。甲高いヒステリックな声を聞き流し、深緋は人形のような冷めた表情で、無言を貫いた。我慢の甲斐あってか、お助けキャラが現れた。

「こらぁっ、おまえたち! 何やってる!?」
「やべ、岡本だっ」

 それまで取り囲んでいた女子たちは、たちまち青い顔をし、深緋をひと睨みしてから踵を返した。

「二年の尾之上たちか……」

 チ、と舌打ちをもらし、お助けキャラが嘆息する。

「大丈夫か、朝比奈」

 体育教師の若き青年、岡本(おかもと)大貴(たいき)が心配そうに深緋に目を向けた。

「大丈夫です、ちょっと言いがかりに遭ってただけなんで」

 制服についた砂埃を払い、真顔で岡本大貴を見つめ返した。

 今日は手っ取り早く岡本先生にしようかな、と考えて口元に指を添える。

「ま、まぁ、朝比奈は美人だから女子とは色々あるよな、……って。これじゃあセクハラか、すまんすまん」

 照れを隠せないのか、岡本大貴は頬を赤らめ、後頭部を触る。