「あ、大路も来たことだし、やっぱりいいわ。……じゃあまた二学期にな?」
お疲れ様です、と再び会釈し、岡本大貴を見送る。なんだったのだろう。明らかに何かを訊きたそうな素振りだったけれど、皆目見当もつかない。
首を捻っていると、体育教師と入れ違いに白翔が駆け寄って来る。肩から大きなスポーツバッグを提げながら「待たせてごめん」とどこか複雑そうな笑みを浮かべた。
「さっき。なに話してたの?」
「え?」
「岡本と……」
白翔が後ろを振り返る。岡本大貴がまた体育館へ入っていった。
「なにって。白翔と付き合ってるの祝福されたの。私たちのこと、部活のメンバーにも公表してるんだね」
「……え。あー……ごめん、勝手に」
「……うん?」
「バスケ部でもさ、深緋のこと狙ってる奴多くて。牽制っていうの? しておきたくて……」
白翔が俯きがちに視線を落とし、幾らか申し訳なさそうに縮こまった。
「うん。別にいいんじゃない?」
けろりとした深緋の態度を見て、「怒ってないんだ?」と顔を上げる。
「なんで怒るの?」
「あ……、いや」
ごにょごにょと言葉を濁し、白翔が「なんでもない」と首を振った。
さっきの体育教師といい、白翔といい、どうにも歯切れの悪い返事をする。ふぅ、と小さなため息がもれた。
お疲れ様です、と再び会釈し、岡本大貴を見送る。なんだったのだろう。明らかに何かを訊きたそうな素振りだったけれど、皆目見当もつかない。
首を捻っていると、体育教師と入れ違いに白翔が駆け寄って来る。肩から大きなスポーツバッグを提げながら「待たせてごめん」とどこか複雑そうな笑みを浮かべた。
「さっき。なに話してたの?」
「え?」
「岡本と……」
白翔が後ろを振り返る。岡本大貴がまた体育館へ入っていった。
「なにって。白翔と付き合ってるの祝福されたの。私たちのこと、部活のメンバーにも公表してるんだね」
「……え。あー……ごめん、勝手に」
「……うん?」
「バスケ部でもさ、深緋のこと狙ってる奴多くて。牽制っていうの? しておきたくて……」
白翔が俯きがちに視線を落とし、幾らか申し訳なさそうに縮こまった。
「うん。別にいいんじゃない?」
けろりとした深緋の態度を見て、「怒ってないんだ?」と顔を上げる。
「なんで怒るの?」
「あ……、いや」
ごにょごにょと言葉を濁し、白翔が「なんでもない」と首を振った。
さっきの体育教師といい、白翔といい、どうにも歯切れの悪い返事をする。ふぅ、と小さなため息がもれた。



