人間になるために、受ける儀式。その条件が男性の体を知らない処女であること。祖母と同様に出産を経験した母は、当然その条件には当てはまらず、尚且つ何かを知らなかったせいで唯一の吸血相手を失った。
女人の谷と呼ばれる場所は、そんなに危険なところなのかな? 話を聞く限りではずいぶん排他的な印象を受ける。
「それから美郷は、またアタシの元を出て行った。きっと、既にもう手遅れだったんだろうね。
あの子は“かわいそうな女の子”になっていて、吸血相手を亡くしたことで……自らの死を悟ったんだろう。だから、軽蔑しきっていたアタシなんかに深緋を託した。
深緋が年齢上のハタチを迎えた時に渡したロケットペンダントと……このメモ書きをアタシに押し付けて、この子をお願いしますと初めて頭を下げた」
言いながら祖母がガウンのポケットから茶封筒を取り出し、深緋の前に置いた。
「コレはその場所への行き方を書いたメモだよ」
深緋は茶封筒を手に取り、中を確認した。
「深緋が万が一にも恋に落ちたら渡してくれと。あの子に頼まれてたんだ」
女人の谷と呼ばれる場所は、そんなに危険なところなのかな? 話を聞く限りではずいぶん排他的な印象を受ける。
「それから美郷は、またアタシの元を出て行った。きっと、既にもう手遅れだったんだろうね。
あの子は“かわいそうな女の子”になっていて、吸血相手を亡くしたことで……自らの死を悟ったんだろう。だから、軽蔑しきっていたアタシなんかに深緋を託した。
深緋が年齢上のハタチを迎えた時に渡したロケットペンダントと……このメモ書きをアタシに押し付けて、この子をお願いしますと初めて頭を下げた」
言いながら祖母がガウンのポケットから茶封筒を取り出し、深緋の前に置いた。
「コレはその場所への行き方を書いたメモだよ」
深緋は茶封筒を手に取り、中を確認した。
「深緋が万が一にも恋に落ちたら渡してくれと。あの子に頼まれてたんだ」



